シン・ヱヴァンゲリオン劇場版:||

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おススメ度100000000000000ヱヴァンゲリオン

 

あらすじはこちら。

 

庵野秀明監督による大ヒットアニメ「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズの最新作にして完結編。1995~96年に放送されて社会現象を巻き起こしたテレビシリーズ「新世紀エヴァンゲリオン」を再構築し、4部作で描いた「ヱヴァンゲリヲン新劇場版」シリーズ。2007年に公開された第1部「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序」、09年の第2部「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破」、12年の第3部「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」に続く今作は、「新劇場版」シいリーズの集大成となる。テーマソングは、これまでの「新劇場版」シリーズも担当した宇多田ヒカル。ミサトの率いる反ネルフ組織ヴィレは、コア化で赤く染まったパリ旧市街にいた。旗艦AAAヴンダーから選抜隊が降下し、残された封印柱に取りつく。復元オペの作業可能時間はわずか720秒。決死の作戦遂行中、ネルフのEVAが大群で接近し、マリの改8号機が迎撃を開始した。一方、シンジ、アスカ、アヤナミレイ(仮称)の3人は日本の大地をさまよい歩いていた……。

2021年製作/155分/G/日本
配給:東宝東映、カラー

以上、映画ドットコムより

映画の内容に触れます。まだ未見の方はご注意ください!!

 

週末のレイトショーに足を運んだのですが、約7割ほど入っていました。

 

感想の前に、私とヱヴァンゲリオンQ(以下ヱをエと表記)について前書きを少し。

 

東日本大震災後の2012年公開ということもあり、エヴァンゲリオンQを劇場で見た時の記憶は今も鮮明で、大雪が降る中、映画館を後にしたのを覚えています。

 

何か凄い物を見てしまったという感情と共に、続編を作るのは困難になるだろうと感じていました。

 

風呂敷を広げた上に、巨大な建造物を建設したため、風呂敷を畳むどころではない混沌をQを見て感じたからです。

残念ながら、その不安は的中してしまいました。

 

話題作となったシン・ゴジラ庵野秀明(敬称略)の活躍は目にしていたのですが、エヴァンゲリオンの最新情報は静かになっていき、次第に忘れつつありました。

その後、このインタビューで、庵野秀明が、劇場版のエヴァンゲリオン完結のために奔走していたことを知ります。

diamond.jp

このインタビューを読んで、本気でエヴァンゲリオンを終わらせようとする熱意を感じて、今回のシン・エヴァンゲリオンを見にいったのでした。

 

ここから感想です。

 

感想は、「お疲れさまでした!!庵野総監督」でした。

 

ざっくりな話として、Qの後、サードインパクトで生き延びた人々で作る集落に合流するシンジ・アスカ・綾波の三人。

そこであったのが、28歳になった、鈴原、相原、委員長の三人。

シンジと綾波は鈴原の家に、アスカは鈴原の家に宿泊するも、シンジはしょぼくれ落ち込みモードで不貞腐れが発動。

 

綾波は、農作業したり、本を読んだり、鈴原と委員長の子どもをあやしたりと、様々な感情がわき上がっていくも、最終的にはシンジの前で液体になってしまう。

 

それを見たシンジは、自分を取り戻してエヴァに乗る事を決意する。

最終的には、何やかんやありまして、エヴァンゲリオンの無い世界で、大人に成長したシンジと真希波が、駅のホームから手を繋いで階段を駆け上がり、駅の外に出ていくのを上空のカメラで追っていって映画は終わっていました。

 

旧劇場版エヴァンゲリオンが最後あんなことになった理由として、登場人物全員が、他人とのコミュニケーションに絶望して拒絶したことが要因だと思っています。

 

それに比べて、今回のシン・エヴァンゲリオンは、他人とのコミュニケーションこそが困難を解決する鍵であり、希望であることを明言している映画に感じた訳です。

 

エヴァンゲリオンは、シンジを初め子ども達の視線の葛藤や理不尽な状況について心情を語るシーンが多い中、この映画では、碇ゲンドウの心情を語らせる訳です。

 

そこで、幼少期のシンジにとってトラウマになった、父親に捨てられた事に対して、ゲンドウの心情を語らせる訳です。

ゲンドウはシンジを捨てた訳ではなくて、シンジと会わない方がシンジのために良いと、そう思っていたと。

 

,シンジにしてみれば、そんなの理解すること自体が無理で、子どもにとって、大人は完璧な存在だと誤解しがちだけど、実際、大人だって色々悩むし、失敗するし、みっともないことの連続なんだから。

その事実を伝えることが大事でしょうよ、そりゃあ、シンジもしょぼくれるし、グレないだけ立派だよ。

 

他にもカヲルを初め主要キャラクターに、シンジは会話を通して救いの手を差し伸べていきます、ここまでくると、優秀なカウンセラーの手練れ感もあります。

 

人類補完計画による救済では無くて、個人的な救済。

マクロからミクロへの変換と言ったところでしょうか、旧劇場版のエヴァンゲリオンから、シン・エヴァンゲリオンまでの変遷を知ることは、クリエイターで映画監督の庵野秀明の記録ともいえます。

 

この映画は庵野秀明を追ったドキュメンタリーとも言えます。

 

エヴァンゲリオンが完結するまでに、四半世紀が過ぎました。

アベンジャーズシリーズのエンドゲームやスターウオーズ7.8.9を劇場で見れた時に感じた、「間に合った。」という、幸せに近い感情がありました。

 

もしかしたら、寿命や不慮の事故で見れない方もいたと思います。

そんな中、劇場で完結まで見れた喜びと、時代の目撃者になれた感覚がごちゃ混ぜになって、感動という言葉に要約されるのではないかと思うのです。

 

シン・エヴァンゲリオンも同じジャンルだと思うので、是非とも、映画館でご覧ください。

 

そして、ポスターにもあった。「さらば、全てのエヴァンゲリオン。」は、庵野秀明と、エヴァンゲリオンに関わった人たちの呪縛を解く言葉として機能していくと思います。

 

私も、その一人です。

 

最後に、この言葉で締めたいと思います。

 

 

「ありがとう」

 

 

「おめでとう」