レミニセンス

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おススメ度 90

 

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ヒュー・ジャックマンが記憶に潜入するエージェントに扮したSFサスペンス大作。「インターステラー」「ダークナイト」などクリストファー・ノーラン作品で脚本を担当してきた、クリストファー・ノーランの弟ジョナサン・ノーランが製作を手がけ、ジョナサンの妻でテレビシリーズ「ウエストワールド」のクリエイターとして知られるリサ・ジョイがメガホンをとった。多くの都市が水没して水に覆われた世界。記憶に潜入し、その記憶を時空間映像として再現する「記憶潜入(レミニセンス)エージェント」のニックに、検察からある仕事が舞い込む。それは、瀕死の状態で発見された新興勢力のギャング組織の男の記憶に潜入し、組織の正体と目的をつかむというものだった。男の記憶から映し出された、事件の鍵を握るメイという名の女性を追うことになったニックは、次々とレミニセンスを繰り返していく。しかし、膨大な記憶と映像に翻弄され、やがて予測もしなかった陰謀に巻き込まれていく。「グレイテスト・ショーマン」でもジャックマンと共演したレベッカ・ファーガソン、「ウエストワールド」のタンディ・ニュートンらが脇を固める。

2021年製作/116分/PG12/アメリ
原題:Reminiscence

配給:ワーナー・ブラザース映画

 

以上、映画.comより。

 

※映画の内容に触れますので、ご注意ください。

 

私が、映画館で映画鑑賞をする理由のひとつとして、『映像の最先端技術を見る楽しさ。』というのがあるのですが、この映画は予告編でその片鱗が見えたので、気になっていた映画でした。

 

映像体験を楽しむ映画として『インセプション』や『インターステラー』などもその部類に入るのでしょうか。

毛色も違うかもしれませんが『ハードコア』も同じフォルダーに入っています。

とにかく、映像体験を楽しむアトラクションとして今回鑑賞した次第。

 

曖昧な記憶を頼りに、ざっくりとした内容を書きますと。

温暖化の影響による海面上昇で、陸地が水没した近未来、富裕層は丘の上に街を作り、貧困層は水浸しの街に住む格差社会でもある。

そんな世界情勢で、退役軍人のニックは脳内で過去を追体験できる装置を使用した商売をしていた。

そこに現れた、メイと名乗る女性が現れ、鍵を探して欲しいという理由で、ニックはメイの記憶に入ることになる。

そこで、メイに心を奪われたニックは、メイクラブ状態になるも、急に現実に戻される。

相棒でもあるワッツが、「記憶装置が目的で近づいているかも知れないから注意な。」という忠告もどこ吹く風。

メイが姿を消して、何とか見つけようとするニック。

 

しかし、愛した女性は他界していて、実は脅されて近づくように指示されていたことにショックを受けるニックだっがが、それを後ろで糸をひいていた元警官を記憶装置に設置して、一番思い出したくない(裏組織にいる人間から、ガソリンをかけられて火を点けられる。)苦痛の時間を延々に追体験させることで、メイの無念を晴らすのでした。

 

大体こんな感じです。

 

ひと昔前なら、斬新な映像表現があれば、ストーリーが二の次でもなんら問題は無かったのですが、今回は映像表現もそこそこに、物語を重視していく構成が印象的でしたね。

 

 

とはいえ、気になった所もありましてね・・・

 

映画を見ていて、「メイは何かしらの思惑があって、ニックに近づいたのだろうな。」という予想通りに物語が進んでしまう所は、少し冗長というか、退屈に感じてしまいました。

 

水に水没した街の描写は良くて、水没しつつある音楽室での格闘シーンであるとか、完全に水没した空間に底に沈んでいくグランドピアノであるとか、印象的なシーンなのですが、それで完結してしまっているのは惜しいと思った次第です。

 

最後、ニックが装置に入って過去のメイとの思いと共に過ごすラストは『前を向いて進もう!!』や『過去より未来!!!』のようなポジティブなメッセージとは違い『本当に現実が苦しかったら、過去の思い出に浸って過ごすものあり。』という監督のメッセージは、コロナで未来が見えない現代を踏まえたかのようで、私には響きました。

 

しかし、物語には乗れない部分もあったりして、おススメ度は90となりましたが、この映画、心に突き刺さる人には、人生のベストムービーとして生涯見続ける級の作品となりえる映画だと思います。

 

レミニセンスを見ていて、この映画を思い出していました。