お腹を引っ込めない

年一回の健康診断に行ってきた。
会場は初めて行く場所だったので、それだけで疲労感が溜まっていく。
受付で呼び出し番号を渡されて、番号が電光掲示板で表示されたら窓口に行って書類を提出する流れだったのだが、私の番号が抜かされて表示されていたので一瞬困惑した。こういうのが心臓に悪かったりするのだから、スムーズにいってくれ。

間もなく、私の数字が表示されたので良かった。
健康診断を何度経験しても、採血は全然慣れない。ずっと横を向いている。
目もつぶっていたいくらいだが、気が付いたら終わっている。
私が子供の頃の採血と比べたら、痛みが全然無いが、それでも苦手だ。

お腹周りを測定するのに、メジャーを巻き付けた際にお腹を引っ込めるのはもう止めた。
少しでも良く見せたいという安いプライドがそうさせていた。
ここでは、そんなプライドは余計なのだ。
健康診断自体はとてもスムーズだったのだが、窓口に行った際「今日は、お名前ではなくて、番号で呼ばさせていただきます。」と説明があって、番号で呼ばれるたびに、気分は少し刑務所に収監された受刑者の気持になった。

ただ、これは刑務所でも、良い刑務所の方なので問題は無い。
人も沢山いたので、名前を省略した方が時間短縮になるのも頷けた。

帰宅しながら、今回の健康診断はスムーズだし、そんなに疲労感が無かったな。とぼんやりと思っていたが、途中でコンビニに寄った時に、バリウム飲んでいないことに気が付いた。
どうりで、身体の負担が無いわけだ。
そもそも、バリウム検査無しの簡易的な健康診断だったので、無いのは当然なのだが、バリウム検査がない健康診断はこんなにも楽だったのか。
楽ではあるが、少し不安だ。
来年は、バリウム検査しよう。
発泡剤とバニラ味のバリウムを飲んでから、グルグル回る機械に、身を任せよう。そうしよう。

あと、眠気が襲ってくるので、その時は寝る事にする。