ワイルドスピード ファイヤーブースト

ワイルド・スピード度    

1億ファイヤーブースト

 

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※ネタバレあり

 

あらすじ

2001年の第1作から数えて22年、メガヒットシリーズへと成長した人気カーアクション「ワイルド・スピード」のシリーズ第10作。

パートナーのレティと息子ブライアンと3人で静かに暮らしていたドミニク。しかし、そんな彼の前に、かつてブラジルで倒した麻薬王レイエスの息子ダンテが現れる。家族も未来も奪われたダンテは、12年もの間、復讐の炎を燃やし続けていたのだ。ダンテの陰謀により、ドミニクと仲間たち“ファミリー”の仲は引き裂かれ、散り散りになってしまう。さらにダンテは、ドミニクからすべてを奪うため、彼の愛するものへと矛先を向ける。

「トランスポーター」シリーズのルイ・ルテリエ監督がメガホンを取り、ドミニク役のビン・ディーゼルをはじめ、ミシェル・ロドリゲス、タイリース・ギブソン、クリス・“リュダクリス”・ブリッジスらおなじみのキャストが集結。また、新たな顔ぶれとして、ファミリーを次々と襲うダンテを演じるジェイソン・モモアや、オスカー女優のブリー・ラーソンが参戦した。

2023年製作/141分/G/アメリ
原題:Fast X
配給:東宝東和

以上、映画.comより引用

 

 

『皆さんご存じ』から始まる様式美は、ワイルド・スピードの真骨頂。

 

ワイルド・スピードの劇場体験は『ワイルド・スピード スーパーコンボ』だけで、後はレンタルで見たような記憶。

この映画の冒頭にもあった、警察署にある巨大な金庫を車2台で金庫ごと引っ張り出すシーンは印象的だったが、全体を通してストーリーの印象が薄い。

 

記憶に残っているのはカーアクションのシーンばかり、ワイルド・スピードシリーズの概要は、無茶な運転をしていかにミッションをクリアするかに重点が置かれているからだと思っている。

 

そんな曖昧な記憶のまま鑑賞した『ワイルド・スピードファイヤーブースト』ですが、この映画、オススメ度の枠を越える大傑作だと思いました。

本来オススメ度は100までなのに、1憶ファイヤーブーストになる訳です。

「なる訳です。」と書きましたが。中には「それはお前の気分次第ではないのか?」と思いの方もいるでしょう。

私はこの際、言い切らせていただきたい。「その通りだと。」

この映画シリーズが2001年に開始されてから22年。

これだけの時間が経過すると、必然的に登場キャラクターが多くなっているので、バーチャル空間の同窓会感覚、すぐに思い出すキャラクターもいれば、「あれ、このキャラクター過去に出ていたっけ?」と首を捻るキャラクターもいましたが、総じて、ご存じと共に登場するのが、このシリーズの魅力ともいえます。

その中でもジョン・シナ演じる、ジェイコブのアクションシーンは良かったです。

狭い部屋の中での大暴れも見ていて痛快だし、何よりアクションシーンの中で、ジョン・シナのプロレスラー時代の必殺技を出してくれるという、ファンサービスに涙が出そうでした。

何だよ、最&高かよ。

 

上映時間が141分あってこその『ワイルドスピード ファイヤーブースト』だ。

 

上映時間が長いのは確かだが、映画を見ればその意図が理解できるはず。

とにかく、カーアクションシーンに時間が贅沢に使用されている。

普通のアクション映画なら、カットするような部分があってもこの映画はそれをしない、何故なら、この映画を見に来ている観客たちは、何を見たいかを知っているからだ。

 

ローマの街を巨大な球体爆弾が転がる中でのカーアクションを見るだけでも、この映画を見る価値があると言っていい。

 

さらに言うなら、今作の敵役ダンテを演じる、ジェイソン・モモアワイルド・スピードファミリーと引けをとらない存在感が最高でした。

アダムは、人を食ったような態度を見せたかと思えば、殺された父親の復讐に燃えるという一面も併せ持つ複雑な役なのですが、ジェイソン・モモアが見事に演じてます。

『アクアマン』でも存在感があったので、こういうコメディも出来る、無慈悲な悪党役は得意とする所で、適材適所だと思いましたな。

 

ワイルド・スピード MEGA MAX』の中で、車で巨大金庫ごと盗まれた、敵役の息子がダンテな訳ですが、この映画の冒頭を見た時「息子いたっけ?」と首を傾げながら見ていましたが、見ている内に「これ、無いシーンを足している奴だった。」と気が付きました。

こういった、いい加減さと言うか、特有の緩さも『ワイルド・スピード』シリーズの特徴だったりするので、青筋立てずに、楽しんでくれよな。

 

この映画を見ていて感心したのは、上映時間ギリギリまでアクションシーンを詰め込む気概でした。

「この続きは、これから考えるから良いんだよ!!」と言わんばかりの姿勢に最後まで楽しむことができました。

大ピンチな状態に追い込まれたドミニク親子がこれからどうなるのか?

この続きが見られるのは2年後の予定なので、上映するその日まで生きなければと思った次第でございます。

 

最後に言いたいのは、ダンテが駆使する爆弾の使い勝手が良すぎると思いました。

 

ジェイソン・モモア演じるキャラクターの名前をアダムと書いていたのですが、正しくはダンテでした。