スキナマリンク

おススメ度 見る価値無し。
解説・あらすじ
人々の悪夢を再現した短編映像をYouTube チャンネルに投稿し、新鋭の映像作家として注目を集めるカイル・エドワード・ボールの長編映画監督デビュー作。製作費1万5000ドルの低予算映画ながら北米692館で公開され、最終興行収入が約200万ドルになるヒットを記録した。
真夜中に目が覚めた2人の子ども、ケヴィンとケイリーは、家族の姿と家の窓やドアがすべて消えていることに気づく。歪んだ時間と空間に混乱する2人は、暗闇に潜むうごくめく影や悪夢のような恐ろしい光景に、次第に飲み込まれていく。
監督のカイル・エドワード・ボールは、カナダ出身の映像作家。人々が見た実際の夢や悪夢を再現する「NIGHTMARES」(悪夢)というWEB短編映像シリーズを2017年に開始してホラーファンからひそかな注目を集め、2020年には短編映画「Heck」を発表。「SKINAMARINK スキナマリンク」は同短編を基にしたもので、自身初の長編映画として完成させた。2022年製作/100分/G/カナダ
原題または英題:Skinamarink以上、映画.comより。
映画を観賞して、「純粋に0点だな」。と心底思った初めての映画でした。
映画を観る時に出来るだけ良いところを探す方針なのですが、ほぼ無い映画だったのは、初めての経験でした。
一応、観終わった時の私の心情はこんな感じ。
タイトルの『スキナマリンク』を検索してみると、このタイトル自体に意味は無くて、『スキダマリンク』を元に作られた造語とありました。
ちなみに『スキダマリンク』とは、意味の無い擬音語で構成された、愛を歌う英語の子供向けソングのタイトルとのこと。
それを踏まえたとしても、この映画、サブスクでも観る価値が無いと断言します。
これで入場料を発生させようとする神経が良くわかりません。
監督は、試写会でこの映画を最後まで観たのかすら疑わしい。
ただ最初の冒頭5分くらいは良かった。
薄暗い寝室、子供の声、暗い寝室で後ろ姿しか見えない母親の姿、映画に引き込まれる要素はありました。
アニメのビデオが流れ続ける子供部屋、そこには子供の姿が映し出される事はなく、子供の気配だけは感じられる。もしかしたら、監禁されていると思うくらいに、親の存在が希薄な家族。
その光景が延々と続くのですが、中盤あたりから、抽象的な表現が増えると共に映画の雲行きが怪しくなってきました。
急に、500日後のみたいなテロップが出たり、大きい部屋の隅に子供部屋がぽつんと設置されていたり、イメージ映像が続いたあたりで、ひとつの疑問が生まれました。
それは「監督、もしかして、ノープランで撮影してないか?」と。
だとしたら抽象的な表現を履き違えていないだろうか。
最後、ぼやけた顔がアップになって、子供の声で「あなたは誰?」に対して、無言で終わった時に確信しました。
この監督何も考えていないな。と。
映画には抽象的な表現で終わる作品も沢山あると思いますが、この映画はそれらとは明確に違う、憶測ではあるが、監督にこの映画に関して質問しても答えられないような気さえする。
何故ならこの映画のモチーフが全て『イメージ』で統一されているからだ。
怖いイメージ、不気味なイメージ、混沌としたイメージで、実在感が皆無だった。
映画よりも、CMの方が近いと思う、メッセージが何もない虚無の塊のようなどうしようもないCMにすぎないが。
それを覆すには、最後のぼやけた顔の正体を明示すべきだし、曖昧にすべきだとするならば、この映画の表現は上手くない。
ひとりよがりで中途半端な表現を、観客に押し付けるなと言いたい。
そんなのは勝手に家で創作して、自分一人で楽しんでくれ、そして他人を巻き込むな、そもそも商業ベースに乗せる映画として成立していない。
モキュメンタリー調から始まった映画が、最後は良く分からないファンタジーで終わった時の脱力感は筆舌に尽くしがたい。
映画の終盤になったら、内心「これで終わるなよ。」とずっと思いながら観ていました。
過去に『ヘレディタリー』を観た時は怖すぎて「早く、終わってくれ。」と思いながら観ていたのと真逆の感情。
先述した、最後のシーンで映画館が明るくなった時に舌打ちがでました。
この監督は二度と映画撮影して欲しくないと切に思います。
この世には観る価値の無い映画が存在する事を実感しました。
カイル・エドワード・ボール
この名前を見たら警戒してください。
映画警察が逮捕すべき要注意人物だと思います。
あと、この映画のどこら辺がホラーなのか監督に聞いてみたい。
無料券で観ても、許せないくらいこの映画は最低でした。
上映時間100分もいらない、10分で充分、こんな映画。
ここまで腐していると、逆に観たくなる方もいるかも知れませんが、観ない方が良いです。
トリカブトが入っているカレーを食べようとしている人に、それ食べると死にますよ。と言っていると思ってください。
見る価値無し。
映画を装った、退屈な何かでしかない。
最後に、私が言いたいことは。

映画と観客を舐めるな。