寿司と付加価値の融合

約4ヶ月ぶりに回転寿司に行った。これからお寿司の話を書く予定なのに、関係ないところで「ぶり」が登場してしまった。
4ヶ月ぶりにぶりを食べたなんて、ライムを踏んでる場合じゃないし、これはライムなのかも分からないで書いている。
回転寿司といっても、寿司はベルトコンベアーで回転していないし、職人さんが握っている訳でもない。

タブレットから好きなネタを注文できるので、今や「タブレットで注文したネタがベルトコンベアーで運ばれる寿司」と言った方が正しい。
タブレットでネタを注文すると、音声が流れるのだが、聞き覚えがあるなと思ったいたら、『鬼滅の刃』で竈門炭次郎役でおなじみの花江夏樹だった。
調べてみるとタブレットの音声を声優にお願いしているらしく、今回もその一環らしい。

過去に担当した声優を調べると、野沢雅子神谷明TARAKO、などレジェント級の大ベテランが名を連ねていて、今回のオファーは花江夏樹からすれば、かなり気合が入ったのではないか勝手に想像していた。

今までは、美味しいから食べに行くという基準で選んでいたのが、この声優の声が聞きたいからお店に行くという人もいるという事か、付加価値が多様になっているのを感じる。

子供の頃は回転寿司は職人さんが握っていて、直接注文をお願いすることも出来たのが一般的だった。
混雑の時だと、他のお客さんも注文をお願いするから「あの人が注文終わったら、一拍おいてから注文しよう。」とか考えていて、飲む予定のないお茶をグビグビ飲んでいたものだった。
今になって思えば、職人さんが混乱しないように配慮しながら注文していた事が、社会性を育む練習にもなっていたのだと思う。

職人さんに、直接注文をお願いする時はいつも緊張していて、慣れることはなかったな。

食べ終わると、店員さんを読んで食べた皿を数えてから会計していたが、
その時に、値段ごとの皿を重ねた状態にして数えやすくするのがマナーだった。
今はタブレットで合計金額が表示されるため、皿を値段ごとに並べなくてもよくなっている。

令和に生まれた人たちが大きくなったら、皿を並べる文化は消滅するのだろう。

会計の際に、他のテーブルで食べている人の前を通りすぎたら、その人も値段ごとにお皿を並べているのを見て「そうなるよね~」と内心思いながらお店を後にした。

花江夏樹の後は、田中真弓あたりがタブレットの音声を担当しそうな気がする。