アントマン&ワスプ クアントマニア

 

 

オススメ度90

※ネタバレあり

 

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アベンジャーズ」をはじめとしたマーベル・シネマティック・ユニバースMCU)を構成する人気作品のひとつ、「アントマン」のシリーズ第3弾。未知の量子世界に入り込んだアントマンやワスプが、アベンジャーズの新たな脅威となる存在、カーンと遭遇する。

アベンジャーズ エンドゲーム」では量子世界を使ったタイムスリップの可能性に気づき、アベンジャーズとサノスの最終決戦に向けて重要な役割を果たしたアントマンことスコット・ラング。ある時、実験中の事故によりホープや娘のキャシーらとともに量子世界に引きずり込まれてしまったスコットは、誰も到達したことがなかった想像を超えたその世界で、あのサノスをも超越する、すべてを征服するという謎の男カーンと出会う。

体長1.5センチの世界最小のヒーロー、アントマンことスコット・ラング役にポール・ラッドアントマンのパートナーとして戦うワスプことホープヴァン・ダイン役のエバンジェリン・リリーをはじめ、マイケル・ダグラスミシェル・ファイファーらおなじみのキャストが集結。スコットの愛娘で大人に成長したキャシー役を「ザ・スイッチ」「名探偵ピカチュウ」のキャスリン・ニュートン、謎の男カーンを「ラストブラックマン・イン・サンフランシスコ」のジョナサン・メジャースが演じる。シリーズ前2作「アントマン」「アントマン&ワスプ」を手がけたペイトン・リードが今作でもメガホンをとった。

2023年製作/125分/アメリ
原題:Ant-Man and the Wasp: Quantumania
配給:ディズニー

以上、映画.comより。

 

サノスを超越する男、カーン登場

 

アントマンの予告を初めて見たときは「小さくなって、アリと共に戦うの?」何て思っていて、あまり期待をせずに鑑賞していました。

しかし、映画がとてつもなく面白かったので、先入観で映画を判断する事の無意味さを知るきっかけになった、思い出ある映画となります。

 

それで、今回のこの作品ですが、まず第一に上映時間が2時間5分と大変見やすい。

最近は上映時間が2時間を優に超える作品も珍しくなく、アベンジャーズのエンドゲームに至っては3時間1分と大台に乗ることも珍しくない時代。

そんな中、2時間5分はとても良いと思います。

 

今作品では、スコット・ラングの娘キャシー・ラングも成長した姿で登場します。

アントマンを見ていた者からすると、家の中でスコット・ラングと一緒に滑り台で遊んでいた、あの娘がこんなに大きくなって・・・と、たまに会う親戚の目線になってしまいました。

演じている俳優は違うのですが、それでも、キャシー・ラングの成長に時間の流れを感じてしまいましたな。

このキャシー・ラングは、量子学に興味があり、たまに留置場に入れられるアグレッシブさも持ち合わす活発な子なのですが、何よりも、弱い立場の人に対して行動することが出来る強い人間に成長しているのが分かるのが良いのですよ。

アントマンの映画内のコメディシーンが好きで、今回も、スコット・ラングがカフェでお金を払おうとすると、店員が無料で良いからと持って行っていいよ、頑張れスパイダーマン!!と言われるシーンとか、哀愁があって良かったですし、映画の中で、物体を巨大化する装置を雑に使用するのが私が結構好きな所でして、今回も家で食べるピザを巨大化させて「これで6ドル得したな。」とか呑気な事言っているし、どこかアントマンにはゆっくりした時間が流れる瞬間があって、それが見えいて心地が良い。

このゆっくりした時間があるからこそ、アクションシーンでスコット・ラングがボロボロになると、より物語に没入しやすくなる演出になっていると考えています。

 

アントマンの面々が量子世界に引きずり込まれるキッカケになったのが、キャシーの実験なのですが、あまりにもキャシーが軽率すぎるのは気になるところでしたね。

しかし、親子の関係性は、娘がした事に対してスコットは一切責めていないことや、娘が無事であることを喜んでいるのを見れば、良好と言っていい。

言葉を使用しない演出が上手いなと思いました。

 

それよりも、ジャネット・ヴァン・ダインの方が気になりました。

ちゃんと説明しなきゃ、説明しない事で不足の自体が多くないだろうか、ホウレンソウのレンソウがより大事だと思った。

 

量子世界では、ダレン・クロスと再会するのですが、そのフォルムを見たときに、何かで見たことあるなぁ、と、ずっとモヤモヤしていたのですが、答えに辿り着きました。

不思議の国のアリス』に登場する、ハンプティ・ダンプティでした。

 


そんなハンプティ・ダンプティ状態のダレン・クロスが殺戮マシーンとして主人公に襲いかかるも、最後の最後で人の心を取り戻すのですが、見ていて「あれ、アントマンでは結構酷い事していたよね。」と思わずにはいられませんでした。

最新作のスパイダーマンでも、悪人も救済されるべきである、というのがテーマになっているので、マーベルのテーマとして外れているとは思わないが、それでも、モヤっとはしました。

 

この映画から、サノスの役割を担うカーンが登場するのですが、やや、強いくらいに設定されているのが印象的で、実際にはマルチバースの世界における一人でしかなく、何千何万というカーンが存在しているので、そういう意味ではサノスよりも脅威だと思うので、これからの活躍を期待したいところ。

 

これから、新アベンジャーズとしてスタートを切る作品としては、最適だと思いました。

 

映画的に見ると、どうしても続編ありきでの製作になっているので、物足りなさもあるのも事実なので、最終的にはオススメ度は90となりました。