歌を歌えば歌う時

カラオケに行かなくなって久しい。
カラオケが好きという訳ではないが、大声を出してストレスを発散していた感覚を忘れつつある。
一人カラオケも選択肢にあるが、このご時世なので二の足を踏んでしまう。

友達と予定を合わせて何時間も歌えていたのが遠い過去のように感じる。
フリードリンクを頼んでは、ウーロン茶に炭酸水を割ってノンアルコールビールぽくして飲んでいた。
味よりも思い出重視で、そんな事ばかりしていた。

歌うたびに、歌手の凄さを思い知る。
ライブでは、何十曲も歌詞を暗記して歌っているのが凄い。
カラオケで歌詞を目で追っている私としては異次元の世界だ。

カラオケをするたびに、高い声が出ないし、声量が全くないことに愕然とする。
昔、一人カラオケでラップの曲を練習した事があったが、ラップは本当に難しい。アーティストのようにラップをしているつもりが、どう贔屓目に見ても、音痴なお経を唱えているようにしか聞こえず断念した。
ラップこそ歌詞を暗記しないと駄目なジャンルで、目で歌詞を追っているとどうしてもメロディに付いていけなくなって、最後は調子外れたお経になってしまうのだ。

あと低い声だと、歌える曲と歌いたい曲にズレがでてしまうのも最初は嫌だった。
軽快なアニメソングやJPopを歌いたかったが、どの曲もキーが合わず、最終的には「演歌」と「サライ」ばかり歌っていた。
最初は少し恥ずかしいと思っていたが、最終的にはカラオケ画面に「サライ」と表示されるだけで笑いが発生するまでになったので、何事も継続してみるものだと思った。

排水溝の蓋

夜、自転車に乗る時に手袋を落としてしまって。
手袋を拾おうとしたら、ほら、鉄で出来ていて、網目状になっている「排水溝の蓋」と説明したらいいですかね、その上に手袋が落ちてましてね。

幸いなことに網目が細かい事もあって、手袋が排水溝に落ちる事も無く拾えたんですよね。

その時、排水溝の泥の一部が光ったような気がしましてね。
もしかしたら、硬貨や金属が信号機の光に反射したのかもしれませんが、何というか、誰かと目が合った感覚だった。違和感があったんですよね。
気のせいかも知れません。ただ、あの日から上から視線を感じるような気がして、後ろを振り向けなくなってしまったんですよ。
だから、後ろを振り向けないものだから、何かあった時は振り向くかわりに、そこまで後ずさりしてるんですよ、これが意外と不便で、日常で振り返る時って意外とあるんだな。なんて思っていますよ。

霊?そんなの信じていません。
そんなのは、名前の付かない恐怖や不安を偶像化した物にすぎません。
たまに、居心地が悪い部屋とか建物があったりしますが、その原因は、霊のような非科学的な現象ではなくて、実際にはカビだったりするそうですよ。
だから、そういう場所に一番効果的なのは、お経やお札なんかよりも、除菌スプレーだったりするそうです。
結局、一番大事なのは換気と掃除という事になるんですかね。

話は逸れてしまいましたが、こんな感じで、霊は信じていなんですがね、上からの視線は感じているんですよ。今も。


おかしな話でしょう?

さっきから、すいませんね。私ばっかり話してしまって。

秘密を共有するオフ会っていうのがあるというので、今回参加してみたんです。

秘密を共有したい人が、私を含めてこんなに大勢いるなんて思いもしませんでした。

今回、参加して良かったですよ。

何故、あなたに話しかけてるかというと、参加者の中で、あなただけが、私から視線を逸らし続けてるからです。

もしかして、あなただけには何か見えてるんですか。

もしそうなら、教えてくださいよ。

あなたも私と同じで、上からの視線が気になって仕方がないんじゃないんですか?

私も、あなたの上にいる黒い霞のような正体教えますから。

 

 

ね、教えてくださいよ。

バレンタインデーにチョコを食う

バレンタインデー付近になると、スーパーで様々なチョコレートが陳列しているので、私はそれをチョコの見本市として位置付けている。
数年前から「自分チョコ」なるものがあると知り、従来のバレンタインデーの終焉は近いと思っている。
自分チョコは普通にチョコを買っただけなので、イベントとしてはかなり厳しい。
今は男性から女性にチョコレートを渡す「逆チョコ」も存在するので、これからバレンタインデーの持つ様相も少しずつ変わっていくのだろう。
逆チョコはどんどん流行していって欲しい、チョコを貰えない事によって拗らせたり、ルサンチマンを爆発させて女性に敵意を向けてしまうくらいなら、相手に思いを伝える覚悟と心情を追体験した方が、何万倍も相互理解に繋がると思うからだ。

急に意中の相手にチョコレートを渡したところで、あなたの性格が良く、相手の気持ちを尊重する事が出来て、なおかつ顔とスタイルが斎藤工で、声が杉田智和でもないかぎり、困惑されるか、友達のライングループで「気持ち悪い。」とチョコレートの写真を添付されてお終いだろう。

何故なら、話しかける勇気も無くて関係性も作り上げてもないのに、急に距離を詰めようとするからだ。

残念ながら、この相手に自分の思いを伝えるというRPGは、私を含めて大半の男性はズタボロの服を着てのスタートになるらしい。

最初は、自分を肯定することから初めていくのがよさそうだ。
ああ、そうか、前言撤回する、自己肯定感を上げるための「自分チョコ」は必要だ。誰も褒めないのなら、自分が自身が褒めて、褒めて、褒めまくっていけばいい。
自分を褒めまくったら、相手にも褒めのお裾分けをしていく。
それが、回りまわれば何かが変わる。そう仮定する。

前日にチョコレートを買ったが、ビターな甘みだった。

運動の対価

親友から、テレビ番組のSASUKEを攻略すべく、有志が集まって練習している場所が市内にあるらしいという話を聞いた。
そこでは、反り立つ壁など、テレビで採用されている関門を実際に作成しているらしく、一般開放の予定は無いらしい。

実際に解放されたら、怪我人が続出して閉鎖されるのは目に見えるだろうから、賢明な判断かも知れない。
ひと昔前のSASUKEの予選といえば、何組か賑やかし枠があったような気がする。
その時の旬な芸人だったり、居酒屋を経営しているおじいちゃんであったりと、多種多様な人が参加していたと記憶している。
なかには、趣味でハンググライダーをしているという理由だけで、スタート地点にハンググライダーをわざわざ用意していた人もいたな。
その人はすぐに池に落ちてしまっていたけど、印象に残っている。
最近では、ヒカキンも参加していたそうだが、インタビューで「このために痩せてきました。」と発言していたので、最早お遊びで参加する事が許されない領域に突入してしまったのを感じた。SASUKEなのに。いや、今やSASUKEだからこそという事か。

今更ながら、SASUKE完全制覇した賞金が200万円というのは安すぎると思う。

確かに金額としては大きいが、これだけの偉業を成し遂げている割には少なく感じてしまう。
どうせなら、賞金5千万円とか1億円とかに跳ね上げればいいのに。
そうすれば、賞金200万円だから参加を見合わせていた猛者が現れる可能性もある。
山奥で一人、指一本で逆立ちをし続けていたり、座禅を組みながら宙に浮かんでいるような超人達が、これを機会に下山を決意するかも知れない。

テレビは下世話だろうが何だろうが、見たい物を見せてこそのテレビじゃないか、どうせやるなら、もっと振り切ったエンターテイメントを魅せてくれ。

「鬼滅の刃」上弦集結、そして刀鍛冶の里へ

 

オススメ度 96

 

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大ヒットアニメ「鬼滅の刃」のテレビシリーズ第3期「刀鍛冶の里編」の放送開始(2023年4月)を前に、第2期「遊郭編」の第10、11話と「刀鍛冶の里編」の第1話を特別劇場上映。

週刊少年ジャンプ」連載の漫画が原作で、大正時代の日本を舞台に、家族を鬼に殺された少年・竈門炭治郎が鬼になった妹の禰豆子を人間に戻すため「鬼滅隊」へ入隊し、過酷な戦いをくぐり抜けていく姿を描くアニメ版「鬼滅の刃」。2019年4月からテレビシリーズ第1期「竈門炭治郎・立志編」が放送され、2020年10月に公開された劇場版「無限列車編」は興行収入400億円を超える歴史的大ヒットを記録、2021年から22年にかけてはテレビアニメ版「無限列車編」と第2期「遊郭編」が放送された。

それらに続く物語が展開する第3期「刀鍛冶の里編」放送を前に、炭治郎や音柱・宇随天たちと上弦の陸・堕姫と妓夫太郎が激闘を繰り広げて話題を集めた「遊郭編」の第10、11話を劇場初上映。さらに、新たな任務地での霞柱・時透無一郎と恋柱・甘露寺蜜璃との出会いや、無限城に集められた上弦の鬼の姿を描く「刀鍛冶の里編」第1話が上映される。本編映像は全編4Kアップコンバートされ、音楽も映画館上映にあわせて再ミックスされている。

以上、映画.comより

 

人間と鬼の熾烈を極めた殺し合い。

 

ちなみに、この映画のエピソードはコミックスの11巻から12巻にかけて描かれていますので、興味ありましたら漫画もぜひ。

 

鬼滅の刃は、コミックスの帯に名だたる人が感想を書いていたので、存在は気になっていました。

その後、新型コロナウイルスが爆発的に流行した時に、鬼滅の刃がブームになっていたので、その時に後追いで読みました。

当時、何故この時期にこの漫画がブームになったのか不思議だったのですが、今になって思うと、アニメが好評で、ちょうど原作が最終決戦に向けて盛り上がっていた事と、コロナウイルスという理不尽な存在が、鬼滅の刃で討伐する鬼と重ね合わせて見ていた人が多かったからではと推測しています。

鬼滅の刃も、炭次郎の家族は鬼に殺され、妹の禰豆子が鬼にされるという理不尽の極みから始まります。

その困難を乗り越えて行く物語なので、炭次郎を自分と投影して奮い立たせた人も多くいたのではないでしょうか。

 

まず、この漫画に出てくる身体の欠損や、死の表現が容赦なくて驚きました。

 

今の子供達がこれを見ているのだなと思うと、私の少年ジャンプに対してのアップデートが出来ていないことは確かだったので、考えを改めるきっかけになったぐらいです。

 

鬼滅の刃にも『友情、努力、勝利』のジャンプ三原則は当てはまるのですが、努力しないと、鬼から殺されるいう中での努力なのでその必死さが違います。

 

映画の冒頭で『竈門炭治郎立志編』『無限列車編』『遊郭編』のダイジェスト映像と同時に、主題歌の『紅蓮華』『明け星』『残響散歌』がスクリーンの大音量で聞くことが出来ただけで大満足しました。

 

「テレビアニメをただ放送しているだけでしょ?」と思っている方こそ、映画館で見てもいいのではないでしょうか。

映画鑑賞に堪える事のできるクオリティを、テレビアニメで放送していたともいえるので、その絵の綺麗さや音響の良さを堪能しないのは勿体ないと思います。

 

コミックス、アニメでも見てましたが、遊郭編の梅と妓夫太郎のエピソードが悲しすぎる。

せめて、現代では兄妹ともども、キメツ学園で大活躍してほしい、マジで。

そう思わないと精神が削り倒されてしまうくらい遣り切れない。

いっそのこと、梅と妓夫太郎の二次創作学園エピソードを作成したいくらいだ。

 

この二人は、禰豆子と炭次郎とは闇と光の関係で描かれているが、両親の愛に育まれた炭次郎達は、運よく鬼滅隊と繋がることが出来た、一方劣悪な環境の梅と妓夫太郎は鬼になるざるを得なかった。

鬼にならざるを得ない環境を「地獄」というのではないだろうか。

 

遊郭編の次のエピソードで、上弦の鬼が集結してからの、刀鍛冶の里のエピソードへとテンポ良く進んでいき、甘露寺や時透無一郎も登場してくるので、否応でも続きが楽しみになりました。

 

作者の吾峠呼世晴は、物語における出し引きが超絶に上手い漫画家だと思ってます。

誰を登場させて、誰を退場させるのかの手際の良さが本当に上手い。

電子書籍で全巻購入していたので、今回このブログを書く前に読んでいたのですが、1巻から最終巻まで一気に読めました。

 

映画館で見られる環境にある方ならば、見て損は無いと思いますので、ぜひとも映画館でご覧ください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アナログがデジタルを凌駕する。

インターネットを利用してから、パスワードを求められる機会が増えた。


流石に管理出来なくなってきたので、大学ノートにパスワードをまとめている。


これが他人の手に渡ったら、個人情報が持っていかれるうえに、私の電脳世界は焦土となり、ペンペン草も生えない不毛な土地となるだろう。


「デジタルのパスワードを管理するのに、大学ノートって。」一人でズッコケても良いが、そんな事をした所で一人、咳をしても一人、ナイトプールで遊んでいる写真をインスタに上げて「いいね」を3000貰ったところで、一人なのは変わらないので、ズッコケもしない。

パスワードを決めるたびに、私の中で「ハッカーが本気をだしたら、秒でパスワードを解析されるから、パスワードは1234とかabcdで良い。」という感情と「とりあえず、それぞれでパスワードを変えて管理した方が良い。」が対立する。
そうして、後者の意見を採用して今に至っている。


たまに、秘密の質問なるものがあって「最初に行った海外の場所」とか「飼っていたペットの名前」など、パーソナルな質問を登録する時があるが、この質問も忘れかける時があるから油断ならない。

これは流石のハッカーも手出しは出来ないだろうが、私も答えられないのだから、ある意味完璧なセキュリティーといえるだろう。

とはいえ2023年だぞ、まだセキュリティは文字によるパスワードしかないのか、他の案はないものか、例えば指紋認識はどうだろう?駄目だ、指を切り落としてセキュリティを解除する輩がいそうだ。

それでは音声認識はどうだ?これも、風邪をひいて声が変わると認識しなさそうだ。
昔、ドラえもんでそんな話があった気がする。

 

どれも決め手に欠けてしまう、結局文字によるパスワードが、今のところベストではないがベターということか。


パスワードを決めるときに※で隠れる仕様があるが、その度にちゃんと登録出来ているか心配になるので何とかして欲しい。

寿司と付加価値の融合

約4ヶ月ぶりに回転寿司に行った。これからお寿司の話を書く予定なのに、関係ないところで「ぶり」が登場してしまった。
4ヶ月ぶりにぶりを食べたなんて、ライムを踏んでる場合じゃないし、これはライムなのかも分からないで書いている。
回転寿司といっても、寿司はベルトコンベアーで回転していないし、職人さんが握っている訳でもない。

タブレットから好きなネタを注文できるので、今や「タブレットで注文したネタがベルトコンベアーで運ばれる寿司」と言った方が正しい。
タブレットでネタを注文すると、音声が流れるのだが、聞き覚えがあるなと思ったいたら、『鬼滅の刃』で竈門炭次郎役でおなじみの花江夏樹だった。
調べてみるとタブレットの音声を声優にお願いしているらしく、今回もその一環らしい。

過去に担当した声優を調べると、野沢雅子神谷明TARAKO、などレジェント級の大ベテランが名を連ねていて、今回のオファーは花江夏樹からすれば、かなり気合が入ったのではないか勝手に想像していた。

今までは、美味しいから食べに行くという基準で選んでいたのが、この声優の声が聞きたいからお店に行くという人もいるという事か、付加価値が多様になっているのを感じる。

子供の頃は回転寿司は職人さんが握っていて、直接注文をお願いすることも出来たのが一般的だった。
混雑の時だと、他のお客さんも注文をお願いするから「あの人が注文終わったら、一拍おいてから注文しよう。」とか考えていて、飲む予定のないお茶をグビグビ飲んでいたものだった。
今になって思えば、職人さんが混乱しないように配慮しながら注文していた事が、社会性を育む練習にもなっていたのだと思う。

職人さんに、直接注文をお願いする時はいつも緊張していて、慣れることはなかったな。

食べ終わると、店員さんを読んで食べた皿を数えてから会計していたが、
その時に、値段ごとの皿を重ねた状態にして数えやすくするのがマナーだった。
今はタブレットで合計金額が表示されるため、皿を値段ごとに並べなくてもよくなっている。

令和に生まれた人たちが大きくなったら、皿を並べる文化は消滅するのだろう。

会計の際に、他のテーブルで食べている人の前を通りすぎたら、その人も値段ごとにお皿を並べているのを見て「そうなるよね~」と内心思いながらお店を後にした。

花江夏樹の後は、田中真弓あたりがタブレットの音声を担当しそうな気がする。