ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結

※映画の内容について触れますのでご注意ください。

 

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あらすじはこちら

 

バットマン」や「スーパーマン」を生んだDCコミックスに登場する悪役たちがチームを組んで戦う姿を描いたアクションエンタテインメント。デビッド・エアー監督により映画化された「スーサイド・スクワッド」を、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズで大きな成功を収めたジャームズ・ガン監督が新たに描く。ジョーカーと別れて彼氏募集中の身になり、ますますクレイジーになったハーレイ・クインを筆頭に、最強スナイパーのブラッドスポート、敵をチーズに変えてしまう能力を持つポルカドットマン、平和のためには暴力もいとわないという矛盾な生き様のピース・メイカー、ネズミを操って戦うラットキャッチャー2、そして食欲意外に興味のないキング・シャークという、いずれも強烈な個性をもった悪党たちが、減刑と引き換えに、危険な独裁国家から世界を救うという決死のミッションに挑む。出演は、前作に続いてハーレイ・クイン役を演じるマーゴット・ロビーほか、イドリス・エルバジョン・シナジョエル・キナマンら。キング・シャーク役はシルベスター・スタローンが担当した。

2021年製作/132分/R15+/アメリ
原題:The Suicide Squad
配給:ワーナー・ブラザース映画

スタッフ・キャスト
監督
ジェームズ・ガン
製作
チャールズ・ローベン ピーター・サフラン
製作総指揮
ザック・スナイダー デボラ・スナイダー ウォルター・ハマダ シャンタル・ノン・ボ ニコラス・コルダ リチャード・サックル
脚本
ジェームズ・ガン
撮影
ヘンリー・バーマン
美術
ベス・マイクル
衣装
ジュディアナ・マコフスキー
編集
フレッド・ラスキン クリスチャン・ワグナー
音楽
ジョン・マーフィ

スタッフ・キャスト

 

以上、映画.COMより

 

 

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おススメ度  93 

 

ジェームズ・ガンが2018年に、10年前のツイッターによる失言を指摘されて、映画監督を降板する事態があり、この作品が実質の復帰作にあたることもあって、期待していたのですが、お元気そうで何よりでした。

 

ジェームズ・ガン健在を知らしめた映画でしたね。

 

DCコミックを読んでいない私にとって、ピースメーカーの存在って米国の擬人化だと思っていました。

 

自分の持っている正義に対して一点の曇りもない所とか、その純粋さが行き過ぎてしまい、大義のためには、多少の犠牲も厭わない所だったり、そのためには子ども、女性であろうとも、容赦なく手に掛けようとする描写であったりと、アメリカの過去の歴史を鑑みると、上手く表現されているなと勝手に解釈していました。

 

ピースメーカー演じる俳優が、アメリカのマッチョイムズを体現していて、良かったですね。

 

最初に見た時、マッド・デイモンに似た俳優がいるなと思ったのですが、良く見ると、WWEで活躍したプロレスラーのジョン・シナに似ていて、最後テロップでジョン・シナと知った時は、ジョン・シナ本人だったのかい!!と思いました。

 

映画冒頭での、最初に結成されたチームがハーレークイーン以外ほぼ全滅する件で、R15指定とはいえども、かなりのゴア描写の他に、流血、顔面損失、全身火だるまになったりと、際どいなぁ、と思った次第。

 

あと、人間を縦に引き裂く表現が好きなんだなぁと思いましたな。

 

私個人としては、ゴア描写が好きと言う訳でも無く、スプラッター表現が苦手なのですが、ここまで振り切った表現になると、リアリティから離れて行くので、力なく笑うしかないというか、終始、「ひでぇなぁ~。」と思いながら鑑賞していました。

 

とはいえ、ジェームスガンの隙の無い演出は健在でして、冒頭、刑務所でボールを反射して一人キャッチボールをしていたサバントが、刑務所内に侵入してきた鳥にボールをぶつけて絶命させるシーンがあってからの、潜入捜査で板をビート板の要領で逃亡して頭が吹っ飛んだサバントの死体が朝焼けに照らされる中、それに鳥が止まって脊髄あたりをついばむシーンがあるのですが、その鳥っていうのが、最初にサバントがボールをぶつけた鳥と同じ種類だったりするのですよ。

 

 

他にも、この監督特有の『短い時間で、感情を揺り動かす演出』が本当に長けていて、

ラットキャッチャー2が、鼠を呼び寄せるライトを点けながら、幼少時の父親との記憶を思い出すシーンで、泣きそうになりましたよ。

 

客観的に見れば、成人女性がライトを掲げて尋常じゃない鼠を集めているだけなのですが、このシーンが凄く良くて、感情を揺さぶられました。

 

理屈には合わない、感情の動きを体験できるのも、映画の素晴らしさだと私は思う訳です。

 

巨大ヒトデとのバトルシーンも、無線でアマンダから、任務が終わったから戻れの命令に一瞬従うも、踵を返して巨大にヒトデに立ち向かうブラッドスポートは、その瞬間、ヒーローになった訳です。

 

スーパーマンバットマンのように超人的なパワーやテクノロジーを持っていなくても、弱気を助け、強気を挫く気概があれば、誰もがヒーローになることができる。

 

そこに、私の涙腺が刺激されました。

 

この映画は、アウトローではみ出し物の悪党連中がヒーローになる物語と言っていいと思います。

 

最後の巨大ヒトデに操られた人たちは、巨大ヒトデと意識が連動している演出から、多分、絶命したと考えると、結局アメリカって余計なことして、新しい火種を作りがちになるよね、と言った監督の皮肉もあるのかな。と思ったり、思わなかったり、歌ったり、踊ったり・・・。

 

とはいえ、勿論、そんなことを考えなくても楽しめますし、監督ジェームズ・ガン復帰作として、幸先の良いスタートを切ったと思いましたよ。

 

『ガーディアンオブギャラクシー』の続編も楽しみなので、このままの勢いで突っ走っていただきたいと思いました。

 

映画的には、キング・シャークがカワ怖かったり、ウィーゼルの存在が微妙だったり、ポルカドットマンが不憫だったりと色々と語ることの出来る作品でしたよ。

 

でもR15指定とはいえ、はっちゃけ過ぎな部分もあったので、私的にはおススメ度は93となりました。

 

ジェームズ・ガンと言えば、この映画。

リミックスでは、劇場で涙腺が枯れるぐらいに号泣しました。

 

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