おススメ度 90 (ネタバレ)
あらすじ
もし世界がまだ仮想世界=マトリックスに支配されていたとしたら?
ネオ(キアヌ・リーブス)は、最近自分の生きている世界の違和感に気付き始めていた。
やがて覚醒したネオは、マトリックスに囚われているトリニティーを救うため、何十億もの人類を救うため、マトリックスとの新たな戦いに身を投じていく。
監督
ラナ・ウォシャウスキー
出演者
キアヌ・リーヴスキャリー=アン・モスジェイダ・ピンケット=スミスヤヒヤ・アブドゥル=マティーン 2世プリヤンカー・チョープラーニール・パトリック・ハリスジェシカ・ヘンウィックジョナサン・グロフクリスティナ・リッチエレン・ホルマン
以上filmarksより。
今日はクリスマスという事ですが、平常運転でございます。
まず初めにラナ・ウォシャスキー監督が、自身の映画を撮影する姿勢に交換を持ちました。
例えると、歌手のライブで、CD音源と同じ歌い方をしてくれたのを見た時の感情に近いと思います。
歌手の中には、独特の節回しやアレンジを加えてしまって、内心「聞きたいのはこれじゃないのだけでもな・・・」みたいな微妙な感じになる時もあるのですが、この映画はそうではなく「映画マトリックスを再現していこう。」という気概を感じることができたので、私としてはある程度満足な状態になっていました。
映画の細部に、マトリックスを見てくれた人たちに向けて映画を作成しているのが伝わる部分もあって良かったです。
バッグスがビルの窓掃除の仕事をしている時に、ビルの屋上に佇むネオを見つけるシーンなども良くて、それを見た時に『マトリックス』てアンダーソンが会社の社長室に呼び出された時に外で窓掃除をしている人いたっけなぁ。と過去作品を思い出していました。
冒頭で、エージェントの一人が黒人なのを見た時には、マトリックスのエージェントはプログラムで単一的な意味もあるので、ここは人種の多様性を表現するよりも、従来の白人が演じる方が良いのではと思っていたのですが、そのエージェントがモーフィアスだったというのが素直に驚きました。
みなさんはどうでしたか?(急に双方向性を意識する書き方。)
映画内でのアクションシーン一つ一つを見ても、ちゃんとマトリックスでしたし、この映画からアクション映画の歴史がアップデートされた事を再確認した次第です。
じゃあ、手放しで絶賛なのか?と言われると、少し口ごもってしまうのもまた事実なので、ここからはその部分も書いていきます。
先程、一つ一つがマトリックスとは書きましたが、何と言っても20年前の作品なので、古臭さを感じてしまうのもまた事実なのと、マトリックスのベストシーン総集編を見せられている感も正直ありました。
しかし、何回も言いますが、そのアクションシーン一つをとっても影響を受けた作品は無数にあることを伺える源流なので、そういう意味では楽しみました。
あと、途中でネロとトリニティがバイクで街中を走るシーンで、ビルから無数の人がバイクめがけて飛び降りるシーンはシャマラン監督のハプニングを連想していました。
このシーンもスピード感と恐怖感があるのですが、私としては、このバイクシーン自体長いなぁと思ったのと、急にゾンビ映画っぽくなったことの違和感が大きかったです。
この映画を1行で表すならば、ネオとトリニティが出会って、トリニティの記憶と力を取り戻すまでの話と言えるでしょう。
映画の最後の最後で、ネオと同じ力をトリノティも兼ね備えていて、先に力が覚醒したトリニティが舞空術を披露するところであるとか、救世主はネオだけではないという物語の着地も現代的だと思いました。
今、マトリックスの新作を上映する意味としては、監督のマトリックスに対しての決着という意味もあるのではないか、そんな事を思いつつ映画館を後にしました。
マトリックスを映画館で見た事のある方なら楽しめると思います。
私は楽しめました。